ゆーじくん 運転という壁2

ゆーじくんは、今、深谷太陽農園で作った深谷ねぎを、

深谷から、ラーメン屋さんのセンターの埼玉県加須市

給食センターの東京都八王子市

メンチカツ屋さんの東京の赤羽

まで、週2回、定期的に配送をしています。

 

朝8時に積み込みをし、9時に出発、3か所を周って、夕方の16時~17時くらいに帰ってきます。けっこうハードですよね笑

 

大変だとは思いますが、もともと運転が好き、ということもあり、責任感をもって頑張ってくれています。

彼が風邪等で休んでしまうと大変、という状況にまでなりました。貴重な人財。

 

そんな貴重な人財になることを信じた、私と田中。

無理だと諦めていた、ゆーじ自身と親御さん、病院関係の方。

 

何度も何度もバトルをした末に、今のゆーじがあります。

彼の挑戦と飛躍の歴史がこの運転業務にはあります。

 

 

彼が入社をし、半年くらいは畑作業などをやってもらっておりました。その頃は太陽農園のエースである田島さんや、私、田中で、週2回の配送業務を交代で行っておりました。

 

 

しかし、畑の規模拡大に伴い、配送業務で時間をとられて、畑の作業が追い付かない、という状況になってしまっておりました。

 

配送は業者に任せることも検討し、数社に見積もりを依頼もしました。

 

しかし、近年の物流業界の人不足からか、なかなか条件のよい配送業者は見つかりませんでした。

 

また、自分たちがつくった大事な野菜を、お客様の元に直接届けたい、という想いも強くあり、自社配送を継続したいと思っていました。

 

私と田中で悩んでいると、、、

 

ゆーじに挑戦をさせるか!!?

 

彼が入社から半年以上経過し、職場には慣れてきたころ、 私と田中でほぼ同時期、そんな考えが生まれていました。

 

しかし、私たちも、いやー、絶対無理だろ、という想いがまずは先行をしました。彼にはハンディ(障がい)があり、親からも障がい者支援機関からも、絶対に反対をされるだろうと思ったし、何か起きた時にどうするんだ、という不安が大きくありました。

 

障がい者業界では、畑業務で採用をした子に、運転を、ましてや、深谷から都内まで2tトラックで一人で配達業務をやらせるなんて、「ありえない!!」というのが常識です。もし私たちが誰かに相談をしたら、100%否定されます。

 

たしかに、彼と一緒に仕事をする中で、ミスは多いし、臨機応変に動けないなとは思っていました。

 

そして、何よりも、常に何かに怯えていて、大きな不安を抱えている彼がいるのを感じていました。

 

怒られないように常にびくびくして、

常に下を向き、

何か話しをしようとすると、すぐに「ごめんなさい」と言ってしまう、

 

「俺たちはお前を怒ることはしない!だから大丈夫だ!「ごめんなさい」というは禁止だ!」 と毎日田中が言っており、

 

「ごめんなさいと言って、ごめんなさい」

 

「ほら、また言った! だから、ごめんなさいは禁止!」と

 

と笑い話しのようなことを何度もやっていました。

 

なぜ、私たちが、彼を怒らなかったか、

 

たしかに、仕事は遅いし、ミスは多いし、よくぼーっとしているし、、

 

けれど、彼が不安で怯えている中、

 

それでも、一生懸命、頑張ろうと、努力をしている姿があったからです。

 

ゆーじは、私たちが指示を出すと、走ってその作業に取り掛かります。

 

指示したことを、必ず復唱をします。

「○○をやって」というと、「わかりました、○○をやります」と必ず、復唱をします。きっと、罵倒され続けてきた前職で叩き込まれてきたことなんだと思います。

 

まぁ一緒に仕事をしているとわかるんです。伝わるんです。

 

彼が頑張っているか、頑張っていないかが。

 

彼は間違いなく、頑張っていました。しかし、人よりも仕事においては劣ってしまうため、前職では罵倒され続けてきて、怯えるだけの彼になってしまったのです。

 

私と田中はそう感じていたので、

 

彼に自信をつけさせたい。。説教をされ、謝るばかりの人生ではなく、

 

チームの助けになり、感謝される、楽しく、胸をはって仕事をする、そんな人財になってほしい。と。

 

よし、やってみるか、、、

 

私が、田中に、「あしたやらせるよ」と伝え、「わかった」と言った時、

 

彼の挑戦が始まりました。

 

約2か月間の挑戦の日々。

 

もちろん一筋縄でいくわけもなく、、、様々なことが起き、、、

 

そして、まさかあんなことが起きるなんて、、、想いもしませんでした。。。(つづく)

 

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