なんどでも

ゆうじ君は同じミスを何度もしてしまいます。

 

深谷ねぎを収穫する機械(ソフィーという機械です)の操作を教えていますが、

なかなかできるようになりません。。

 

一口に機械での収穫と言っても、全自動ではなく、

様々な条件を考えて、操作を行っていかなければいけません。

 

圃場により、土の固さも違う。

土の量も違う。

ねぎが植わっている間隔も5センチ単位で圃場によって違います。

多岐に渡る条件の中、機械操作を行わなければいけません。
操作時には、様々な条件の中、微妙な調整が必要となります。

 

これがまた、難しい。

 

そんな難しい機械と知っているけど、彼は覚えたいとの事。

 

覚えたい、という意欲があるならと、こっちも本気になって教えようとするのですが、、、

こっちを気を付ければ、あっちを忘れ。
あっちを気を付ければ、こっちを忘れ。
の繰り返しです。

なかなかうまくいかなく、

「ゆうじくん、そろそろできるようになった?」

「いや、まだ。。。」

という会話を私と岩井でよくしておりました。

 

こんな話しを「障がい者サポート」の「プロ」に話しをすると
決まって返ってくる答えは・・・・

 

「彼の障がい特性ですからね」
「得意とすることを伸ばしてあげて下さい」

と言ってきます。

 

んんんんーなんだかなぁと感じます。

 

得意とする事を伸ばすって。

簡単に言いますが、彼の得意なことってなんでしょうか??

よく、「障がいを持っている人は、人より劣っている部分があるけど、

単純作業をやらせたら、健常者より集中するし、必ず何か得意なことがある」

と言いますが、、、

 

全くのウソだと思っています。

 

障がい者というと、何か特別扱いする感じがありますが、

基本的には健常者と何も変わりません。

あなたは、何か得意なことってありますか??

絶対音感をもっていたり、超人的な身体能力があったりしますか?

電卓よりも正確に計算できる能力や未来を見る力ってありますか?

 

ないですよね。

 

健常者も障がい者も同じです。

健常者にも、オリンピックにでるような人もいれば、そうでない人もいる。

障がい者にも、パラリンピックにでるような人もいれば、そうでない人もいる。

そして、世の中の大半は「そうでない側の人」ですよね。

 

だから、障がいがあろうが(なかろうが)

社会人として立派に生きていくためには、

得意とか苦手とか、そういう問題ではなく、

 

「社会に求められていること」のスキルを高めなければいけません。

 

たまたま得意なことが、社会に求められていることと合致していればいいですが、

そもそも、生まれながらに得意なこと、なんてほとんどなく、

社会に求められるスキルを身につける努力をしなければいけません。

 

チャレンジして、失敗して、

それでも諦めずにチャレンジして、

そして、いつしか、他の人よりも、「得意なこと」ができてくるのです。

 

障がい者って、障がいがあるから、努力しなくていいんですか?

過保護にして、努力させないで、結果、どうなっていますか?

 

深谷太陽農園のエースである田島さんに

4年前の入社当初、雑草の草むしりをやらせていたところ、

非常に早いスピードで草むしりをしていたので

「障がい者サポートのプロ」に聞いたら、

障がい者は単純作業に集中する力は非常に高いですからね。と言われました。

 

そうじゃないんです。

 

田島さんは草むしりに限らず、基本的な能力が高いのです。

だから、トラクターでも、管理機でも、収穫機でも、

健常者である我々と同じレベルで作業ができるエースに成長したんです。

あの時、プロの言葉を真に受けて、草むしりしかやらせなかったら、

今の田島さんはいません。

 

私も周りから、営業が得意だね、パソコンが得意だね、発想力があるよね、

と言われますが、

最初から得意だったわけじゃなく、

必死に勉強し、実践して、失敗して、チャンレンジしてきた結果なのです。

 

彼が「やりたい、チャレンジしたい」と言った事を

苦手だから諦めな、と言うのではなく、

どうしたら出来るようになるかを一緒に考えて、

あの手この手で取り組むことの方が大切だし、

有意義な時間ではないかと。

それが、長い人生の中で役立つのではないでしょうか。

  

彼が覚えられない。のではなく
私たちの教え方にも問題がある。

そう思いながら、根気強く、

一緒にチャレンジしていく。

私や岩井にとっても、大切な時間なんです。

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