今季は非常に大変な年でありました。
日本を襲った猛暑により、長ねぎの栽培は非常に難しい状況になりました。
冬場に収穫をする深谷ねぎは、3月に種まきをしハウスで苗を育て、その苗を5月に畑に植えます。そして畑で半年かけて育てていきます。
まだ大きくなっていない状態で、7月、8月、9月と夏の暑さの中を乗り切っていかないといけません。
長ねぎは乾燥や寒さには強いのですが、暑さと過湿には非常に弱い作物になっております。
深谷太陽農園では、有機肥料100%で育て、土壌には微生物を増やした病害虫に強い栽培方法をしているのですが、
それでも今年の猛暑で、植えたネギの30%~40%くらいは畑で腐ってしまう、という状況でありました。
他のねぎ農家も同じような状況であります。
「天候のせい」という言い訳をすることもできるのですが、従業員を抱えて農業生産をしている深谷太陽農園では、言い訳をすることができません。従業員を守っていくためにも、「天候にもまけない栽培をする」しなければいけません。
8月ころ、畑で腐っていくねぎをみて、非常に苦しい想いをしました。
腐り始めてしまったねぎは、もう復活する見込みが非常に少なく、ただただ立ちすくすしかありませんでした。本当に悔しい想いをしました。
けど、この悔しさを次に生かす、「天候に負けない農業をする」。
ただの精神論、根性論ではなく、論理的にどうしたら、それが実現できるか。もう毎日、毎日、毎日、考えて、ようやくいくつかの仮説を立てることができました。来年はその仮説を検証していく年になりそうです。
この仮説は他の農家とは違ったやり方であり、うまくいくかわかりません。けれど、必ず成功し、皆様に美味しい深谷ねぎをお届けできるよう、頑張っていきます。 深谷太陽農園 農場長 岩井翔
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